そらとぶアザラシ

とあるWEBエンジニアの日誌

すずめの戸締まりをみた【ネタバレあり】

すずめの戸締まりを見た。私はこれ好き。だが、人を選ぶのは確かかもな、と思った。私はわりと一点突破で好きだった。

 

結論

『これは、映画館から帰った後に、ああ今日も日常が続いてる、よかったな、と思う映画だ』と思った。2時間の娯楽で感情ジェットコースターを楽しんで、映画館から返ってよかったよかった!ってするタイプ。考察をしてはいけない。深く考えてはいけない。ただ2時間、綺麗な映像と、懐メロを楽しんで帰ってくればいいのだ。

深く考えるとどうなるのか

『なんだそれ、ずるいな』ってなる。すずめの戸締まりは、謎のパワーによって地震を防ぐ映画である。私は幸いにも、地震の被害を大して受けたことがないが、『だったら!あの地震を!なんで防いでくれなかったの!!!』って話になってしまう。深く考えてはいけない。これはファンタジーだ。パンフでも『この世界に我々の世界と同じ地震のしくみはない』旨がかいてある。何度もいうがこれはファンタジーなのだ。

旅の楽しさ

旅は船からはじまる。船、車、新幹線、車と色々な手段で旅をしていくのが見てて楽しい。船の料金いつ払ったのだろうとか気にしてはいけない。

愛媛に行くフェリーがあることから、はじまりの地は大分だと思うのだが、大分、愛媛、神戸、東京、東北と旅を進めていく。大分が宮崎っぽいこととか、山の上の遊園地って神戸にあるか…?みたいなのはまあ細かいこと気にしたらいかんのだ。遊園地の電気系統生きてるのかよとか気にしたらいかんのだ。

そして車で旅をするシーン。パンフかどこかで『空気が重い&環さんの年齢に合わせて芹澤が気を利かせて選んでる』とのことだったが、車と音楽で旅っていいよな。私は運転できないけど。芹澤じゃなかったらあそこのシーン激重でつらかったと思う。芹澤はあの空気をいい感じに中和する良いキャラだった。芹澤の車の修理代とか芹澤の合否とか気にしたらいかんのである。

 

戸締まりする時の言葉

セリフの方ではない。

戸締まりする時に、すずめたちは、過去の声を聞く。

戸締まりする時に流れる声が『おはよう、いってきます』なのだ。

『ただいま、おかえり、おやすみ』はない。

 

『おはよう』と『いってきます』は朝の言葉だ。

私たちはいつも、当たり前のように、『おはよう』の後には『おやすみ』がくると思ってる。

『いってきます』の次は『ただいま』がいえると、『おかえり』をいってあげられると、思っている。

 

ただ、彼女が思い出した、過去には、ないのだ。『言えなかった』から。言う機会を奪われてしまったから。

すずめたちも最後要石を戻す時くらいに『かりそめだとわかっていても私たちはそれでも、すこしでも長く平穏を過ごしたい』と話してる。それでいい。

私が今過ごしてる日々が、いつか途切れてしまうものかもしれないことがわかっただけでいい。

 

終わり

感想終わり。個人的には映像が綺麗で、懐メロが良くて、日常に感謝して終われる、それだけでよしと思いました。見た後の会話が盛り上がる映画じゃないので、ひとりで見に行ってしれっと日常に戻るのが私のおすすめです。